宇宙(そら)を目指すもの
(NHK朝の連続テレビ小説「まんてん」鑑賞記?)




1.はじめに

 NHK朝の連続テレビ小説をこんなに真剣に見たのは何年ぶりだろう?
最後に面白い!と思って見ていたのは「ふたりっこ」である。
これは、BS2で土曜日にその一週間分をまとめて放送しているのだが、
それを父親と弟が見ているのを横目に朝飯を食っているうちに、
自分もハマってしまい自ら平日に8:15からの放送を見ていたものだった。
当時は大学3年(だったような)、それ以前は9:00に起き、10時に家を出る、
2限からしか講義のないカリキュラムを組んでいたのだが、「ふたりっこ」
見たさに早起きしていたのだった。

 ちなみに、かなり余談だが、「ふたりっこ」(に出てきたスポーツ新聞)では、
2000年の巨人軍監督は原辰則で優勝チームだった。
2年のディレイはあるが、かなりいい読みをしていたと思う。

 さて、本題に入るが、なぜ私が「まんてん」を見るのかは、このサイトにアクセスした
人には言わずがもな、であるが一応説明しよう。
 ちなみに、私はつい最近まで、朝の連続テレビ小説をビデオに録ってまで見ている
会社の先輩(30歳)を馬鹿にしていたのだった・・・。まさか、その半年後、自分が
ビデオ(正式には、HDD&DVD-RAMレコーダー:東芝謹製RD-X2)に録ってまで、朝の連ドラ
を見るとは夢にも思わなかった。
 いや、夢にも思わなかったと言うのは、半分嘘で半分ホントだろう・・・?
なぜならば、BS2では朝の連ドラを時差放送で地上波よりも早く放送しているのだが、
続けて過去のテレビ小説を再放送していて、この枠にお目当ての作品が登場したら、
録画し永久保存版ビデオにしようと目論んでいたのだ。
その名は、「澪つくし」。別に沢口靖子ファンでもなければ、川野太郎ファンでもないし
どちらかと言えば、柴田恭兵ファンではあるが、それだけが理由でもない。

 またしても私の悪い癖が出て、話が脱線しまくりだ。「まんてん」を見るに至った
経緯・理由を示そう。

(記:2002.11.14)


2.あなたにとって”宇宙”とは何ですか?

 前回の結びとは矛盾するが、今回は、純粋に「まんてん」を観ていて思ったことを記す。

 「宇宙に行きたかぁ〜」
 屋久島の方言で、主人公・満天が将来の夢を大声で叫ぶ(吠える?)。
 もうかれこれ、このセリフは何度となく出てきているのだが、このセリフを聞く度に
私は胸を突かれる思いだ。
 どうしてこうも自分の気持ちを正直にはっきりと表に出せるのだろうかと。
(ここで、敢えてドラマなんだから、と言ってはいけない。)
5〜6年前、私もこのように自分の気持ちをはっきりと周りの人間にアピールすることが
できていれば、今とは少しは違った人生であったかもしれない。
よく考えもせずに周りの流れに乗り遅れないように就職活動をし、
きちんとした調べもせずに表面だけを見て選んで受けた数社。
今さら「後悔先に立たず」であるが、満天の純粋な叫びが、希望通りの仕事ができていない
自分の心に重くのしかかってくる・・・。

 別に、私の「宇宙に行きたい」と思う心は、全てがガンダムに帰結するわけでない。
確かに、他の項に散々書いてあるかもしれないが、ガンダムは一因ではある。
しかし、ガンダム好きが高じて、航空宇宙を専攻しようと思ったわけではないのも、
また事実である。この辺の<私>←→<宇宙>の因果関係については他の項に譲るとして、
この項では、一ドラマが私に考えさせたことを綴ってみたい。

(記:2002.11.18)


3.航空宇宙の現実

 またまた、前項の結びと矛盾する小タイトルである。
だが、私は書かないわけにはいかない。

 満天は、宇宙に行くため(つまりは、宇宙飛行士になるために)大学を受験しようと
している。だが、当人はどの大学のどんな学部を受けて良いのかすらわかっていない。
そこで、下宿先の花山家長男(生瀬何某)は、「文学部ではないのは確かやなぁ」と
ボケてみた後に「航空宇宙工学やないか」と仰せられる。
 これには、さすがの私も笑ったよ。いつの時代だよ?って感じだ。アポロ計画やマーキュリー
計画時代(1960年代〜1970年代)のNASAならまだしも、いまどき(時代設定は1997年だっけ?)
航空宇宙工学(←代名詞として)を専攻したところで、宇宙飛行士になるためには、
マイナスはないにしても、ほとんどプラスもないと思われる。
現に、NASDAに最初に選ばれた3人の宇宙飛行士候補のうち、航空宇宙工学を専攻していたのは、
土井氏ただ一人である。毛利衛氏は北海道大学の(確か)理学系だったはずだし、
向井千秋女史にいたっては、医者じゃないか!

 まったく、NHKときたら、映像協力にNASA・NASDA、宇宙監修に毛利衛氏を起用しているのに、
それは単なる飾りか?
 大体、浦沢直樹氏の「20世紀少年」じゃあるまいし、アポロ時代のネタが多すぎる。
やっと最近のネタと敢えて言えるのがチャレンジャーの事故である。
ふざけすぎている。脚本家あるいは原案者は、中途半端に立花隆氏の「宇宙からの帰還」
でも読み参考にしたとしか思えない。立花氏が米国に渡り取材した時点、それよりもさかのぼった
時代の宇宙飛行士談が「宇宙からの帰還」である。
国立・私立の隔てなく、”航空宇宙”と冠した学部・学科を専攻したところで、どうしてそれが、
即宇宙飛行士と結びつこうか!

 確かに、百歩譲ったとしても、航空機のパイロットが関の山である。航空機のパイロットならば、
あるいはその道を目指そうとするものなら、一学年に数名は必ず現れると言っても、
過言ではないと思う。いや、すくなくともうちの学年はそうであった。

 というよりも、「まんてん」番組内で”毛利衛”役で出てきた毛利氏本人が、
専門分野は関係ない的発言をしていたではないか!
 宇宙開発関連書籍ではここ数年、”これから宇宙に行く人は、(工学的な)専門的知識を
持つ者ではなく、極端には詩人や哲学者になっていくだろう”的記述が見受け
られるようになって久しい。
 現に前述「宇宙からの帰還」では1980年代にすでに、宇宙経験者の専門分野の偏りが激しいと
警告(?)している。

 翻って、「まんてん」製作者は、せっかくの製作環境(毛利氏監修等)を得ているのに、
細部の造り込みが甘いように思われる。


 と、ここまで、否定的意見を述べてきたが、肯定的な捉え方をせざえるを得ないところも
(私には)ある。
 今年2月17日、あの運命の日、富野御大は私に語った。
「宇宙開発の必然性を唱える人がいない」(概略)

 現実を見てみよう。純国産ロケットと散々謳っていたH-Uロケットの度重なる失敗。
”技術立国”日本ならば、失敗を糧によりよい機体に仕上げていけばよいのだが、
折からの不況風の影響で、日本の宇宙開発の将来さえ危うくなりかけていた。
現に宇宙開発の最前線国であるアメリカでさえ予算を削減されているご時世である。
国民の血税がわずか数秒でおじゃんになれば、宇宙開発に興味のない輩には、
国家の道楽に映ったかもしれない。
だが、それは違う。
 宇宙開発というある種曖昧な表現をしているから、それ自体が日常の暮らしに
直接影響のない、科学者の道楽に思えるかもしれない。
 だが、日常の中で、宇宙開発の産物に恩恵を得ているものは多々ある。
最も良い例が、天気予報である。気象衛星ひまわり、これがなければ今のような精度の
天気予報はできない。現につい最近新聞をにぎあわせていたのは、ひまわりの後継機
が失敗に終わっているために、設計寿命の尽きているひまわりがいつまでもつかわからない、
つまりは近い将来天気予報の精度がかなり落ちる、と散々わめいていた。
 しかし、そう書き立てる新聞さえ、その前段階の打ち上げ失敗の時は、どんな悲惨な
(天気予報が得られないと死活的影響を受ける職業は多いはずだ)将来が待ち構えているかを
警告することもなく、一世論の担い手でもあるかのように、失敗を責め続けていた。

 話が主旨から離れ始めたので、整理すると、宇宙開発の必要性に疑問を抱いている人々
に対して、「夢を実現させる物語」の味付け材料として宇宙開発を用いたことには、
拍手を送りたい。
 なぜならば、国民的代表ドラマ枠「朝の連続テレビ小説」であることと、”この時間帯の
視聴者=宇宙開発の必然性を理解し得ない人々”である確率がかなり高いと思われるから。

 ある意味、シャアの演説よりも現代においては有用であろう!

(記:2002.11.24)


4.「宇宙=そら」という呼び名

 こういうタイトルであるが、「まんてん」で、”宇宙=そら”と発音されたことは、
今のところ皆無である。
 そりゃ、”宇宙=そら”と読まれりゃ、ちょっとガンダム知ってりゃ「めぐりあい宇宙」が
思い浮かぶさ。
 宇宙を”そら”と読むことは一体誰(どこ)から始まったのだろう。
 己の無知を隠さずここに言わせていただければ、平井堅の「大きな古時計」の直前
の曲には、”宇宙=そら”と読む歌詞が出てきたいた。
(後日追記:上述の曲名は「Strawbery Sex」という曲であった)
だが、これは平井堅の年齢を考慮することなく、彼は少なからずガンダムを
知っているのではないかと、思われる。

 次にまた、タイトルは覚えていないのだが、2001年の9月からのクールで水曜22時にTBS系で
やっていたドラマがある。主演は浅野温子。他には当時モーニング娘。に属していた後藤真希の
初出演ドラマというのがキーポイントであったろうか?
 このドラマでは、なんと浅野温子の役名が”宇宙(そら)”であった。
 その浅野温子が、いまや宇宙飛行士を目指す満天の母親役である!
こんなことがあって良いのだろうか?

 ちなみに、手元の電子辞書内の「岩波 広辞苑 第五版」と「百科事典 マイペディア」にて
”そら””宇宙”で引いてみたが、当たり前だが”宇宙=そら”という読みは存在していなかった。

(記:2002.12.2)


5.20世紀少年

 浦沢直樹氏の「20世紀少年」を今さらながら読んでいる。浦沢直樹氏の作品に初めて触れたのは
高校時代に友人から勧められた「Masterキートン」であった。
 その後、「Monster」に流れ、「パイナップルARMY」に戻るという過程を辿ってきた。
つまり、ビッグ・コミック・オリジナル路線である。
 なぜ、こういう言い方をするかと言えば、氏のもう一つの作品展開の場「スピリッツ」誌上の
作品にはいまいち魅力を感じ得なかったのだ。
「YAWARA!」→「HAPPY!」と続くスポ根(?)路線である。バルセロナ五輪前後に浦沢直樹氏は
知らなかったし、柔道マンガ(アニメ)に興味はなかった。
実は、「Masterキートン」を買い漁っている時分に、「HAPPY!」も買ってみた時期もあったのだが、
途中で挫折してしまった。
 「MASTERキートン」を私に勧めてくれた友人(逆に「Monster」は私が勧めた)は、
浦沢氏の原作のない作品は面白くないと評していた。それを聞いた当時は、すでに「Monster」は
それなりに展開していたので、私はそうは思わなかったのだが、私は友人の評(原作無し作品=ダメ)
と同様の価値観を定めていた。それは、”スピリッツ連載=ダメ”であった。

 スピリッツで「20世紀少年」の連載が始まるとき、その宣伝はかなりの規模だったと思う。
少なくとも、電車の車内広告ではよく目についていた。そして、その後の評判も知っていた。
実際、宣伝に促された形で、連載開始当初試しに読んでみたが、それがあまりにも
導入部分過ぎて、(今思うと)そのおもしろさの本質に到達することなく、諦めていた。
前述の高校時代の「Masterキートン」を勧めてきた友人の評もあまり芳しいものではなかった。

 時は流れて2001年暮れ、私は中国広東省の海に面した都市にいた。当時の職場には、
仕事の特殊性(笑)から、日本からの出張者が入れ替わり立ち替わり訪れては、
彼等は時分の趣味の雑誌を置き去りにしていった。例えて言えば、月曜に日本を発ったものは、
ジャンプを、水曜に日本を発ったものはサンデーあるいはマガジンを持ってきた、
という感じであった。
 私は、そこに2ヶ月弱滞在したのだが、暇つぶしで色々の雑誌を読みふけっていた。
その中には、当たり前のようにスピリッツもあった。
そこで私の見た数年ぶりの「20世紀少年」は、私の知っていた「20世紀少年」とは
全く違う舞台であった。(注:海ほたる刑務所近傍の話)
この時点で、かなり「20世紀少年」に惹かれたのだが、読んだのは帰国時点から見ると
かなり前であったこと、そして前述の私の立てた仮説に対するプライドのため、
日本に戻り落ち着いた私は一年弱の間、「20世紀少年」に触れることはなかった。


 それにしても、今年の私は大学卒業後一番”宇宙”に触れている年かもしれない。
すべては、同志Aの言うように”トミノ効果”なのであろうか?
しかし、そのトミノ効果が発動するに至ったのだって、導かれていただけかもしれない・・・。


 「まんてん」が始まったのとほぼ時を同じくして、私は「20世紀少年」を読み始めた。
漫画本なんて高々一冊500円強なのに、なぜ買い渋っていたのだろう。
一冊買ってつまらなかったら、以降買わなければいいし、捨てれば良いくらいの値段なのに。
だが、元来私はマンガは全部揃えたい性分である。
それはさておき、なぜこの秋、「まんてん」「20世紀少年」「宇宙からの帰還」が
私の中でコラボレート(?)されているのだろう?
(記:2002.12.13)

 さて、なぜ”宇宙”がキーワードになっているのに、「20世紀少年」が絡んでくるのか?
「20世紀少年」に何度も出てくる一つのキーワードとして、大阪万博がある。
不思議なことに、「まんてん」ヒロイン・満天の父親”源吉(赤井英和)”は、大阪万博、
とりわけ米国パビリオン(?)の月の石見たさに、屋久島から大阪を目指したという過去を持つ。
一方、「20世紀少年」主人公・ケンジとその仲間も、少年時代大阪万博を目指していた。
この相まみえるはずのない2作品(マンガとNHKのドラマだよ!)にどうしてこんな共通項が
あるのだろう?かなり不思議である。

 また、「20世紀少年」では、アポロの月面着陸の中継を見ようと
友達が集まり夜更かしするシーンや、”神様”と呼ばれるホームレス(?)が
日本人初の商用宇宙旅行(2014年)したりと、何かと宇宙絡みの話題に事欠かない。
これはただ単に、宇宙はいつの時代でも少年達の憧れの地と言いたいことなのだろうか?
(記:2003.1.16)


6.アポロ(宇宙からの帰還)



7.閉鎖生態系

 朝の8時に「宇宙、宇宙」と(現実社会的に)夢のようなことを口にしている
「まんてん」だが、私のような特異な環境下の人間は別にして、
一般人的にはこういうドラマをどう受け止めるのだろうか?庶民の反応を知りたい!
どう考えたって、啓蒙活動としか思えない。

 さて、普通に暮らす我々にとって、宇宙は果てしなく遠い。仮に宇宙産業に手を染めている
メーカーで働けたとしても、大気圏を離脱する一体どれくらい前の段階のものが
その目の前にあるのだろう?って感じである。

 だが、そんな日本でも、健全な体と多少の語学力(英語、これが一番問題か)があれば、
宇宙飛行士にかなり近いことを体験できるらしい。
別に、3Dの映画を見るわけでも、シミュレーターに乗れるわけでもない。
しかし、私のように卒論で「宇宙人工閉鎖系のシミュレーション」なんてものを少しでも
かじった人間ならば、こんなに興味を引かれるものもない。
もうすでに募集も実験も終わっているが、 「有人閉鎖実験参加募集」なんてものがあったなんて!
そして、直接の面識はないが研究室の先輩がこれに参加してきたらしい!
おぉ、なんと言うことだ。ワイドプラン休暇いや有給を使ってでも参加したい!

こういうものもあった・・・
(記:2003.1.27)


8.そら

 満天が妊娠し、その出産シーンが近づくに連れ、自ずとその興味の対象は、
子供の名前であった。”まんてん”という突飛な名前の子供である、何かしら、
空や宇宙に関係のある名前ではないかと推測できた。
 満天・陽平夫妻はそれぞれの家族に、自分の名前の由来を聞いているシーンがあった。
”満天”はその字の通り、満天に輝く星空に由来しているらしい。但し、女の子に
”まんてん”はかわいそうなので、満天(みそら)と読ませようとしたところ、
すでに出生届が出ていたというオチがあったが、どちらにせよ満天の星空である。
対して、陽平であるが、至極平凡な前に思えるが、実はそこに、出生時の朝日から、
太陽の陽をとったらしい。
結局夫妻共に、空・宇宙に関係のある名前であった。

 私は、浅野温子と共に映る満天の姿を見つつ、ぼぉ〜っと”宇宙(そら)”って名前だったら
笑えると思っていた。
 ところが、蓋を開けてみたら、まさに”そら(但し平仮名)”であった。

 さすがの私も笑ったよ!そんなクールな言い回しではなく、実際は一人声を上げて、
大爆笑!
 ”そら”は無いよな。別に「めぐりあい宇宙」や”空が落ちてくる”というセリフ回しのある
ガンダムの世界があるからだけではない。

 2001年TBS秋ドラマ「マリア」で浅野温子の役名が”宇宙(そら)”
だったのだから。
(かなり脱線するが、「あぶない刑事」で浅野温子演じる真山薫が感情移入するフィリピン女性の
名がマリアであった。)

 おいおい、「まんてん」は一体どうなってるんだよ!
(記:2003.3.14)


9.一般人の貴重なるご意見

 実は、まだ残り一ヶ月分「まんてん」が残っている。早く観たくもあるが、
あんまり早く終わってしまうと、楽しみがなくなってしまうような寂しさもあるので、
ゆっくり観ていきたい。

 さて、ごく普通の人々は「まんてん」をどう捉えていたのだろうか?
例えば、私の周りの人間は当てにならない。殆どが理系の人間だし。
実家に意見を求めたところで、私の今までの履歴は少なからず家族にも
影響しているはずだから、当てにならない。
別に満天のように「宇宙に行きたかぁー!」とは叫ばなかったが、
ある意味日常茶飯事的に”宇宙”という言葉は食卓にあがっていたのだから(笑)。
だって、自分の所属を各場面では、少なくとも4年間は”宇宙”と書いていたわけだし。
略しても”航宇”だったからなぁ。
そんな環境だから、ごくごく一般の普段は宇宙に関心がなく、ロケットが失敗すれば、
マスコミの批判に乗って宇宙開発の要・不要を問う!的人々の意見を聞いてみたかった。

そんな折、たまたま実家に帰ったとき、読売新聞に読者の声が載っていた。
以下、読売新聞に寄せられた読者からの投稿の引用である。

 ・「宇宙飛行士になるまでの課程がよく描かれていたことや、
   花山家の家庭が和気あいあいの雰囲気でよかった」
  (石川県・会社員・37歳)
 ・「どんな困難にも明るく勇気を持って向かい、決してあきらめない満天に、
   私たち母子は毎朝励まされた」
  (東京都・主婦・32歳)
 ・「現実味の乏しい芝居を一生懸命演じているのが何だか空々しく感じる」
  (東京都・無職・71歳)

100通近い投稿のうち、7割が称賛だったらしい。
平均視聴率は20.7%(ビデオリサーチ調べ、関東地区)で、ワースト3らしい・・・。
記事的には、スペースシャトル事故・イラク戦争が不利な要素とフォローしているが、
私としてみれば、むしろシャトルの事故があった故に視聴率が上がるべきでは?と
思ってしまうのだが・・・。まぁ、94年以降は視聴率30%以下が当たり前だとも書いてあるし。
私は、まだ全部観ていないが、かなり成功したのではないかと思うが・・・。
ただ、現実味に乏しいと言えば、陽平が独自に”宇宙船の研究”をしている辺りか。
最初に出てきたときは、日本独自の有人飛行云々だったはずなのに、いつの間にか
表現が”宇宙船”になっていたのは問題ではないか。宇宙往還機、あるいは有人ロケット等、
ましな表現はいくらでもあったと思う。
”宇宙船”はまずいでしょ!
(記:2003.4.13)



続く


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