作品提供:サイド6リーア セルス幼稚園宇宙(そら)組  水星月人(みずほし つきと)君 5歳

ジムの憂鬱(A.D.2001.11.22)

ある朝、ふと思った。ジムって何?と・・・。
そもそもそう思ったのは、RC歩行ザクの予約開始が
12月に始まるという情報を知ったときである。
確かに、MSの代名詞はザクと言っても過言ではない。
ザクはジオン軍で最も生産された量産型である。
一方、連邦の量産型といえば・・・。
もちろんGMである。但し、物語中・そして現実的にMSの代名詞は
ザクであるが、現実の一視聴者の我々にとって、ザクと双璧をなす
MSの代名詞と言えば、それはガンダムである。

GMはガンダムの量産型である。ジムのライバルと言えばザクである。
が、MSの代名詞の対を成していたのがザクとガンダムだったことを
鑑みても、果たしてザクのライバルはGMであろうか?、と思ったのである。

ガンダム(RX-78-2)のライバルMSはなんであろうか?
それはザクである。厳密に言えばMS-06Sシャア専用ザクUであろうか?

ガンダム←→シャア専用ザク

だが、通常の3倍のスピード云々は抜きにして、あくまでシャア・ザクも
ザクである。
対して、ガンダムとGMは明らかに別物である。

ガンダム←→ザク
GM←→ザク

が成り立つが、ガンダム≠GM
である。

では、ガンダムのライバルがザク、あるいはGMのライバルはザク、
ということは間違っているのだろうか?

別の観点からガンダム(=主役機、としての観点)のライバル機を考察してみる。
まずはTV版第二作「Zガンダム」で考えてみよう。
その前に忘れていた。
MSはあくまで、兵器・乗り物であるが、MSのライバル機は相手機のパイロットに
依存しているようだ。一緒にパイロットを考慮に入れる必要があるのかもしれない。

ガンダム←→シャアザクが成り立つのは、
そこにアムロvsシャアの構図が隠れているからだろうか?
だが、シャアには他にも専用機が存在している。
どうしてガンダムのライバル機はザクと言う考えに行き着くのだろう?

さて、Zの主役がカミーユかそれともシャア(クワトロ)かは、
別の項に委ねるとして、ガンダム:アムロの関係に照らし合わせ、
一応この項ではカミーユを主役と捕らえる。
(今さらちょっと後悔、「Z」って主役機がMK-UからZに交代してるから
考察が余計複雑にありそうだな・・・。)
まず、初期主役機MK-Uから。このライバル機は性能如何は無視し、
ハイザックなのだろう。第一話ですでにカミーユvsジェリドの構図が
出来上がっているが、これを考慮に入れると明らかである。
3体のMK-Uのうち、2体をエゥーゴに奪われ、ティターンズには1体しか
残っておらず、「カプセルの中」の回では、”今回はエマ中尉が中隊長”的ジャマイカンの
セリフがあり、隊長機としてMK-Uがエマに使われるため、ジェリドはハイザックなのだが、
このストーリー上の配置を無視しても、カミーユvsジェリドのライバル構図から、
MK-Uのライバル機はこの時点ではハイザックに違いない。
逆にこの設定は、ファーストのガンダムvsザクの構図を引きずっている、
つまり、ガンダムとザクはライバルだということにならないだろうか?
ちなみに、同回ではライラ・ミラ・ライラの駆るガルバルディβも登場するが、
面白いことに(展開上MK-Uは奪い取ったばかりでアーガマの主力ではないのだが)
相手をしているのはリックディアスである。つまり、意図してかしていないのか
はっきりわからないが、ガルバルディβはあくまでもMK-Uのライバルになりえないのだ。
だが、よ〜く考えるとおかしい。だって、MK-Uもハイザックも同じティターンズ製だろう。
(まぁ連邦カラーのハイザックもいるから、MK-Uがティターンズ製でハイザックは
連邦製なのかもしれないが。そういうとガルバルディβも連邦製か?いやジオン製
と言うべきだろう。対して、リックディアスも旧ジオン系技術者によるエゥーゴ製
だよな。あ〜もーどれとどれがライバルかわからなくなってきた)
話を整理すると、MK-Uとハイザックが当面のライバルな訳だ。

さて、「Z」の次期主役、というよりも本命主役のZガンダムであるが、これのライバル機は
どれであろう?そう、ジオンのZと言うコピーの付くバウという答えは確かに正しいかもね(笑)
だけど、そんなことは置いといて、やっぱり、ジ・オだろうな。
グリプス戦役の三つ巴って、政治的カラーでは、シャアvsシロッコvsハマーンなわけだが、
MS的には、Zvsジ・オ、百式vsキュベレイだったわけで、Zの最大のライバルはやはりジ・オだった
わけである。と言うことは、ガンダムが最後に闘ったMSがガンダムのライバルとなりえるのか?
次作「ZZ」で考えてみる。
そうすると、ZZのもっとも苦戦した相手はキュベレイだとすぐわかる。他のライバル機と目される
MSはほとんど他のガンダムに倒されていないだろうか?あるいはネオ・ジオンの分裂により
ネオ・ジオンのMS同士の潰し合いだったように思う。
例えば、プルのキュベレイMK-UはZでの戦闘だったし(そのままウェーブライダーで地球に降下)、
プルツーのクイン・マンサもグレミーとともにルーのZの最後の一撃で沈んでいる。
マシュマーのザクV改、キャラのゲーマルクはグレミー軍にやられてるし。
というわけで、やっぱりハマーンのキュベレイがZZのライバル機だったわけだ。

と言うわけで、この理屈でファーストに戻ってみるとRX-78-2ガンダムのライバル機は、
最後の敵MS(MA)ということで、ジオングになる。プラモの世界で見ても(MSVか?)、
パーフェクトガンダムとパーフェクトジオングだしなぁ。
でも、ガンダムのパーフェクトはあくまで追加装甲・武装であるのに対し、
パーフェクトジオングはそれが(偉い人に言わせると)完成形なわけで
パーフェクトの趣旨が違っている。

さて、ジオングであるが、果たしてジオングはガンダムのライバルとなりえようか?
確かに、ジオングとガンダムは形上引き分けた(?)。
だが、ここで重要なのは、(シロッコはメッサーラにも乗っていたが)シロッコのジ・オ、
ハマーンのキュベレイに比べると、シャアのジオングはあくまで結果として乗っていたに過ぎない。
シャアは他の主人公のライバルたちに比べるとMSを乗り換えてばかりだが、
それにしてもア・バオア・クー決戦では本来ゲルググで出撃のはずだったと思う。
現に、ジオングの後ろにはシャア・ゲルと思われる赤いMSの足が見えていたわけだし。
では、もしアムロとシャアの最後の決戦(あくまで一年戦争時)がガンダムvsゲルググだったらば、
ガンダムのライバルはゲルググとなったのであろうか?
いちMSとしてゲルググを見ると、ジオン初のビームライフル装備機であるから、
その点から言ってもゲルググはガンダムのライバル足り得る。
なによりも、シャアの機体がMS-14Aで先行量産型というのもガンダムに近い。
試作型ではないが、いわゆる量産型ではないのだ。
つまり、ゲルググ側から見れば、ゲルググのライバル(設計目標)はガンダムのはずだ。
そこで先ほどの関係にゲルググを加えると、

ガンダム←→ザク
GM←→ザク(量産機という観点)

ガンダム←ゲルググ

となる。


さて、問題は、GMとザクである。ザク側としてはライバルとしてはガンダムの名を挙げたいだろう。
ガンダム側から見れば、ザクである。物語上から離れてみても、例えば、プラモはPGはガンダムに
対してザクであるし。
だが、物語上のその役割から考えると、ザクとGMは各軍で担う箇所が同じであり、
ライバルと言わざるを得ないだろう。そのバリエーションの豊富さからもそうであろう。
だが、その人気はどうであろう?ザクは今や2足歩行のラジコンが出たり、人間サイズの
モデルが発売されるくらいの人気である。ところが、GMは・・・。
今後、同じようなトイ・シリーズでガンダムは出る可能性は高いが、GMが出るかは素人目に見ても
微妙である。
GMがガンダムの量産型である以上、連邦MSの代名詞はいつまでたってもガンダムなのだろうか?

性能的に見て、GMがガンダムに劣っているのは致し方ない。昔どこかで、本来は試作型よりも
量産型のほうが性能がいいはずだ云々を読んだことがあるが、そういわれてもねぇ。
ハード性能が仮に良かったとしても、パイロット(ソフト)性能が追いつかなくてはねぇ。
余談だが、量産型の性能が劣ると言う認識は、以降の作品にも見事に継承されていると思う。
例えば、「パトレイバー」。イングラムの量産型は、イングラムのソフトウェアがそのまま使えるとはいえ、
あくまで”廉価版”としての量産型なので、遥かに性能が下回っていた(はずだ)。

と言うわけで、GMはガンダムのVA、CD対策機の廉価版と考えれば、性能が劣っていても当然だ。
対して、ザクである。ここで言うザクとは、もちろんMS-6FザクU系である。この機体は
量産型ながら、決して劣っていないとは簡単に想像できる。
例えば、その形式番号。もっと早い話が、MS-05ザク(いわゆる旧ザク)を引き合いに出せばよい。
つまり、形式番号だけ見ても、番号が一つ増えているし、確実に性能が上がっているはずなのだ。
量産時期や型番から判断するのは危険ではあるが、一判断材料として。
MS-05からMS-06系へのメジャーバージョンアップは、MS-05自身が実戦経験機体なわけで、
実勢情報がフィードバックされているのだから、MS-06は第一弾量産期よりは性能で勝っているはずだ。
対して、GMも実戦経験を積んだガンダムの情報はフィードバックしているだろうが、
量産期・廉価版としての実戦情報フィードバックされていないのだから、
量産型機としてのバランスに欠いているかもしれない。

それゆえ、代名詞としてのザクはそれなりに強そうで人気があるのに対し、
代名詞としてのGMは、どこか頼りなさげでザクほどの人気を得られないのだろう。
連邦はV作戦で、RXシリーズを開発し、量産型番でGMを生産しているが、
その量産品の中でのメジャー・バージョンアップが実施されていないがゆえに、
弱く写るのではないか?
だから、バージョンアップの功績が伺える、MSVのGM系の方に人気が詰まるのだろう。
元が弱そうなので、武装アップしたGMスナイパー等が余計に際立って見えるのだろう。
一方のザクは、MS-06Fがそれなりに完成しているので、MSVのザク系は
F型ほどの人気を博さないのではないか?ザクは、標準装備が豊富(ザクマシンガン・
バズーカ・ヒートホーク・クラッカー・マゼラポッド)に揃ってるしなぁ。

そして、作中でのGMの描かれ方も弱く写った。
GMは初登場でいきなり、シャアのズゴックにコックピットを射抜かれているし、
ソロモンではビグザムに一蹴されているし。
はたまた、ザクが蹴ったボールがGMに当たってやられているし・・・。

逆にザクが連邦MS(除くGM)にやられたところで、連邦MSの性能が良いからだと
おもってしまったり。

だから、劇中GMがビームサーベルでリック・ドムを切り倒すシーンがあるけれども、
あれは何度見ても度肝を抜かれると言うか、GMもやるなと思うと言うか、
あのリック・ドムが情けなかったのかとか・・・。

意味わかんねー!我ながら。
<種明かし>
セルス=CELSS(Closed Ecological Life Support System
閉鎖生態系生命維持装置)
水星:蒼く眠る水の星に〜
月人:グラナダ、フォンブラウンに住む人、一応スペースノイド?
   それともムーンノイド、∀的にはムーンレイス